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今年登場した「エナジードリンク+缶コーヒー」の組み合わせ。業界内での評価は?

今年登場した「エナジードリンク+缶コーヒー」の組み合わせ。業界内での評価は?

缶コーヒーにエナジードリンクの要素
アサヒ飲料「ワンダ パワーブレンドコーヒー」

アサヒ飲料は、同社の代表的な缶コーヒーブランド「ワンダ」から、エナジードリンクの要素を取り入れた缶コーヒー「ワンダ パワーブレンドコーヒー」を10月8日に発売した。コクのあるコーヒーに、アルギニンを中心とした体のエネルギー補充に適した成分を配合した。力強さのある味わいに仕上げたという。

アサヒ飲料の「ワンダ パワーブレンドコーヒー」 「気合を入れたい」「活力を補給したい」といった用途で若者を中心にエナジードリンクの需要が高まっていることに着目。缶コーヒーとエナジードリンクの組み合わせという新たな価値を提案した。パッケージはシルバーをベースに、活力を想起させる赤を配置して力強さを表現した。250g入り。希望小売価格は190円(税抜き)。販売目標は非公表。

■研究員の視点「若者を意識したユニークな取り組み」

<ベンチマーク商品は設定せず>

アルギニン、ビタミン、カフェインなど、活力を高めるイメージがある原料を豊富に含む飲料が「エナジードリンク」だ。オーストリア発祥の「レッドブル」、日本コカ・コーラの「バーン」、アサヒ飲料の「モンスターエナジー」などが代表格。医薬部外品であるリポビタンDなどドリンク剤が、疲れたときに飲む中高年の飲み物のイメージがあるのに対し、エナジードリンクは元気を増すために若者が飲むイメージがあり、販売が伸びている。ファッションやスポーツ、音楽などと組み合わせた販促で、おしゃれなイメージも強い。

缶コーヒーは飲料のなかでも大きな市場だが、ユーザーの年齢が年々高くなる傾向にある。缶コーヒーと若者に人気のエナジードリンクを組み合わせたアサヒ飲料の取り組みは、非常にユニークだといえる。


■評価委員のコメント「発想が新しい」「価格もう少し安く」

「コーヒーにエナジードリンクを組み合わせるという発想は新しい。ただ、味はやはり微妙にコーヒーとは異なる。本格的なコーヒーらしさがもう少しほしい。デザインはあまりエナジードリンクの感じがせず控えめなのが残念」(同業他社委員)

「コーヒーとエナジードリンクの組み合わせはユニーク。最初は驚くがそれぐらいのインパクトがあった方がヒットする。意外性があるので長い目で育ててほしい。味は普通のコーヒーと変わらずおいしい」(同業他社委員)

「コーヒーとエナジードリンクがうまくマッチしていておいしい。ただ、価格設定がやや高く、1本150円ぐらいが妥当ではないか。サイズももう少し小さめのものがあったほうが消費者には選びやすい。デザインはよく練れている。中高年層が飲むイメージが強かった缶コーヒー市場に一石を投じており今後が楽しみ」(流通委員)

「缶コーヒーとエナジードリンクの組み合わせ、250gという容量、190円という価格は新たな提案として評価したい。味は飲みごたえがあり、確かに活力が増したように感じさせる。従来の缶コーヒーユーザー以外にも飲用層は拡大しそうだ」(学識委員)


【製品の仕様】
製品名/メーカー名: ワンダ パワーブレンドコーヒー/アサヒ飲料
希望小売価格: 190円(税抜き)
販売目標: 非公表
発売日: 10月8日
容量: 250g
原材料:牛乳、砂糖、コーヒー、全粉乳、脱脂粉乳、デキストリン、アルギニン、カフェイン、香料等
エネルギー(100ml当たり): 49kcal

【ベンチマーク商品なし】
エナジードリンクの要素を取り入れた缶コーヒーというコンセプトは独自性が高いため、絶対評価とした。

「新製品 解剖」では、日経産業地域研究所が選んだ注目の新製品を、同業他社や販売店の担当者、評論家など3~5人の専門家が評価。新規性など12項目で競合製品(ベンチマーク商品)と比べた優劣を「非常に優れる」(6点)から「同等」(3点)、「非常に劣る」(0点)までの7段階で各専門家が採点し、その平均を算出しています。天気のイラストで表す「ヒット予報」も各専門家の評価を平均した結果です。製品力と販売力は、各評価項目の平均得点を基に★の数で表記(満点なら5つ)。その製品力と販売力を発揮した場合に期待できる売上高の理論値を商品力指数(ベンチマーク商品=100、最大400)として示しています。